不倫慰謝料に強い弁護士の選び方

不倫慰謝料に強い弁護士の選び方

「不倫慰謝料を請求したい/された場合に、弁護士に依頼するメリット/デメリットは何か?」

「どんな弁護士に依頼するのがいいか?」

「弁護士に依頼するにあたりどんな準備が必要か?」

「弁護士に依頼したいが費用がない」

などのお悩みをお持ちの方向けの記事です。以下の目次に沿って説明します。
 

不倫慰謝料問題を弁護士に依頼するメリットは?

 不倫慰謝料問題を弁護士に依頼するメリットは?  

不倫慰謝料問題を弁護士に依頼するメリットについて説明します。

交渉で損をしない

不倫慰謝料の交渉において、法律、交渉のプロである弁護士は以下に挙げる点で優れています。

  • 法律の知識
  • 交渉の経験
  • 十分な交渉準備

そのため、自分で交渉を行うと、弁護士に依頼した場合と比べて、交渉で損をしてしまう可能性が高いです。特に、交渉相手が弁護士を立ててきた場合は、損をしないために、こちらも弁護士を立てるべきかと思います。

また、交渉がうまく行ったとしても、示談書に不備があると法的に無効となり、後から合意内容を覆されてしまう可能性があります。弁護士に依頼することで、法的に有効で覆されることのない示談書を作成することができます。

自分の時間、エネルギーをかけずに済む

ほとんどの人にとって、法律的な問題への対処は初めての経験であるため、準備、交渉には相当な時間とエネルギーを要してしまいます。時間が足りず十分な準備を行うことができないまま、交渉に臨まなければならなくなる可能性もあります。

また、相手と直接話し合うと、怒りや悲しみの感情が溢れ出し、大きなストレスがかかることにもなりかねません。大きなストレスは仕事やプライベートに悪影響を与えてしまいます。

弁護士に依頼すれば、弁護士が依頼者に代わり交渉を行うので、依頼者は自分の時間、エネルギーをかけずに済みます。自分で交渉するよりも、仕事やプライベートに集中できるようになります。

 

不倫慰謝料問題を弁護士に依頼するデメリットは?

反対に、不倫慰謝料問題を弁護士に依頼するデメリットについて説明します。

不倫慰謝料問題を弁護士に依頼するデメリットは?

弁護士費用がかかる

弁護士に依頼するには費用が必要となります。不倫慰謝料問題における弁護士費用の内訳は以下となります。

費用項目相場
法律相談料30分5000円など
初回無料の場合あり
着手金10万~30万
交渉、裁判で異なる
成功報酬経済的利益の15%~20%
日当裁判1回につき数万円
実費

※経済的利益の例を挙げます

  • 500万円を慰謝料請求し300万円を回収した場合、経済的利益は300万円。
  • 500万円を慰謝料請求され300万円に減額した場合、経済的利益は200万円。

費用に関して特に注意すべきことを以下に挙げます。

弁護士費用が経済的利益を上回らないこと

弁護士に依頼しない方が金銭面で得だったということになるので、弁護士費用が経済的利益を上回るのは避けなければなりません。

弁護士側でも依頼者の利益にならない案件は受けたくないと考えているので、契約前に自分が置かれている状況について説明し、弁護士費用が経済的利益を上回るかどうかを、弁護士に直接聞くべきです。問い合わせや、初回無料の法律相談を利用すると良いかと思います。

確認のポイントをいくつか挙げます。まず、経済的利益が出る見込みがあるかどうかが重要になります。また、成功報酬は経済的利益から15%~20%を差し引く方式であるため、経済的利益を超えることはないというのはポイントです。また、着手金が無料であっても、その分を成功報酬としてもらう料金体系となっていることがあります。その場合は、費用の総額は変わらないのでご注意ください。

 

各項目の支払い時期に費用を用意できること

各費用項目の支払い時期は以下になります。各時期に費用を用意しておく必要があります。

費用項目支払時期
法律相談料相談時
着手金契約時
成功報酬事件終了時
日当事件終了時
実費事件終了時

弁護士費用が用意できること

弁護士費用を用意できそうにない場合は、国によって設立された機関である法テラスを利用する方法があります。法テラスの民事法律扶助は資産や収入が一定額以下の場合に、弁護士による無料相談、費用の建て替えなどを行ってくれます。

 

不倫慰謝料に強い弁護士の選び方

不倫慰謝料に強い弁護士の選び方

不倫慰謝料問題に強い弁護士はどのように選ぶのがいいか説明します。また、弁護士と自分の相性がいいことも重要な条件ですので、その観点でも説明します。

不倫慰謝料問題に力を入れている

弁護士が扱う案件は、不倫慰謝料問題だけではなく、相続、刑事事件など様々です。不倫慰謝料問題の依頼は、不倫慰謝料問題に力を入れている弁護士に依頼するべきかと思います。

以下に挙げるのは、不倫慰謝料問題に力を入れているかどうかを判断する材料です。

  • 問合せ、無料法律相談などの説明のレベルが高い
  • ホームページの情報のレベルが高い
  • 実績がある
  • 著書、論文がある

実際に問合せ、無料法律相談を受け、理解できるように説明をしてもらい、依頼者自身が判断することが最も重要と考えます。著書、論文は専門性を評価する材料ですが、専門家でない依頼者が内容を理解することは難しい可能性があります。

評判がいい

評判がいいことはもちろん重要な条件です。以下に挙げるのは、評判を判断する材料です。

  • 知人からの口コミ、紹介
  • ネットの口コミ、体験談

知人からの口コミは最も信頼できる情報かと思います。しかし、不倫慰謝料に関する依頼なので、弁護士に守秘義務があるとはいえ、知人の知り合いの弁護士には依頼したくないケースもあるかと思います。さらに、弁護士を利用したことがある知人がいない可能性も高いのではないかと思います。

そうすると、ネットの口コミ、体験談から評判を判断することになります。ネットの情報なので、信頼できるかどうかを、誰が掲載しているか、内容におかしいところはないかなどから確認の上、判断すべきかと思います。

説明が分かりやすい

弁護士は法律の専門家として頼りになる反面、法律の専門家でない依頼者には説明が分からない可能性があります。

実際に問合せ、無料法律相談を受け、説明が分かりやすく理解できるかどうか確認した後に、依頼は行うべきかと考えます。担当弁護士によって説明の分かりやすさは違いますので、担当弁護士に問合せ、無料法律相談を受けるようにしてください。

法律事務所の場所について

法律事務所の場所も重要な条件です。法律事務所が近いと通いやすいという点でメリットがあります。一方、不倫慰謝料に関する依頼なので、家や職場から離れており、家族や職場にバレにくい場所がいいというケースもあるかと思います。ニーズに合わせて場所を選ぶと良いかと思います。

場所が決まったら、Googleで「地域 不倫慰謝料 法律事務所」で検索すると、その地域の不倫慰謝料を扱う弁護士が検索できます。また、弁護士検索のサイトを利用して検索する方法もあります。

 

弁護士に相談する際に準備しておくことは?

弁護士に相談する際に準備しておくことは?

弁護士に問合せ、無料相談をする際に、自身の状況を整理し、必要な情報を準備をしておくべきかと思います。そうしないと、せっかく相談をしたのに、勝算があるか、経済的利益はいくらかなどの見通しが立たないということになりかねません。

弁護士に相談をする際に準備しておくべき情報を、以下に挙げます。この他にも関係がありそうなものは、準備して持っていくと良いかと思います。

慰謝料を請求したい場合

  • 不倫の状況
    -不倫の期間・回数
    -不倫相手の収入・資産
    -不倫による妊娠の有無
    -自身の結婚の期間
    -精神的被害の診断書
    -DVの警察への被害届、など
  • 不倫の証拠
    -自白の書面
    -探偵・興信所による報告書
    -写真
    -動画
    -メール
    -LINE
    -ホテルのレシート、など
  • 交渉経緯
    -交渉経緯
    -請求の内容証明郵便
    -前回不倫したときの誓約書、など
  • 慰謝料請求する相手の氏名、住所、連絡先

慰謝料を請求された場合

  • 不倫の状況
    -不倫の期間・回数
    -自身の収入・資産
    -不倫による妊娠の有無
    -不倫相手の結婚期間、など
  • 交渉経緯
    -交渉経緯
    -請求の内容証明郵便
    -前回不倫したときの誓約書、など

費用面で不安な場合は法テラスを利用

弁護士費用を用意できそうにない場合は、国によって設立された機関である法テラス(日本司法支援センター)の民事法律扶助を利用する方法があります。

民事法律扶助制度により、収入、資産が一定額以下の場合に、弁護士による無料の法律相談、費用の建替えを受けることができます。

利用条件とサービスの概要は以下となります。詳細は法テラスのホームページをご参照ください。

利用条件

法テラスの民事法律扶助には利用条件があります。

月収が一定額以下であること
例えば、東京に住む単身者であれば、月収が200,200円以下である必要があります。ただし、医療費、教育費、家賃、住宅ローンを負担している場合は、その分が考慮されるため、月収がもう少し高くても条件を満たす可能性があります。

保有資産が一定額以下であること
例えば、単身者であれば資産(現金、預貯金、不動産、など)が180万円以下である必要があります。ただし、医療費、教育費、家賃、住宅ローンを負担している場合は、その分が考慮されるため、月収がもう少し高くても条件を満たす可能性があります。

その他、「勝訴の見込みがないとは言えないこと」、「民事法律扶助の趣旨に適すること」という条件を満たすことも必要です。ただし、「勝訴の見込みがないとは言えないこと」は、費用の立替えを利用するときのみ必要な条件となります。

無料法律相談

法テラスと契約している弁護士に、無料法律相談をすることができます。1つの問題につき30分程度の相談を3回まで行うことができます。

さらに、法テラスの弁護士費用の基準は低く設定されているので、法律相談に引き続き、法テラスと契約している弁護士に依頼を行う場合、相場よりも弁護士費用が安く済む傾向があります。

費用の立替え

弁護士費用を法テラスに立替えてもらうことができます。利息は付きません。月額5千円~1万円程度の分割で返済することになります。

 

不倫問題を当事務所に相談

不倫慰謝料の問題でお悩みでしたら、弁護士にご相談ください。

  • 弁護士が依頼者様に代わり交渉
  • 家族や職場に知られるリスクを下げる
  • 24時間受付のスピード対応

法律問題の最適な解決方法は、ケースごとに全く異なります。東京アライズ法律事務所は、依頼者様と弁護士が対話を通じて、『最善の解決イメージ』を共有しながら動くことを心掛けています。

投稿者プロフィール

吉川 樹士
吉川 樹士弁護士
弁護士。東京アライズ法律事務所所属。著作に「3訂 終活にまつわる法律相談 遺言・相続・相続税」、「相続実務が変わる!相続法改正ガイドブック」など。モットーは依頼者様と弁護士が対話を通じて、『最善の解決イメージ』を共有すること。