婚姻費用と養育費の違い

婚姻費用とは

民法760条に「夫婦は、その資産、収入その他一切の事情を考慮して、婚姻から生ずる費用を分担する。」とあり、夫婦には婚姻費用を分担する義務があります。

夫婦に共同生活に取り組んでいる場合には、婚姻費用が問題になることはほとんどありません。しかし、働いている夫が専業主婦の妻に生活費を入れない場合や、夫婦が別居している場合、などには問題となります。

以下に挙げるのは、婚姻費用に当たる費用です。

  • 被服費
  • 食費
  • 住居費
  • 水道光熱費
  • 医療費
  • 交際費
  • 子どもの養育費
  • 子どもの教育費

など

支払い期間

結婚中は婚姻費用を支払う義務があります。夫婦が別居していても支払う必要があります。離婚している場合は支払う義務はありません。

費用

東京家庭裁判所の養育費・婚姻費用算定表(クリックで表示)を目安として決定します。
養育費・婚姻費用算定表は、下記項目により婚姻費用を決定しています。

子どもの人数多いと養育費は高くなる
子どもの年齢高いと養育費は高くなる
支払う側が自営業者か会社員か自営業者だと養育費は高くなる
支払う側の年収高いと養育費も高くなる
受取り側が自営業者か会社員か自営業者だと養育費は低くなる
受取り側の年収高いと養育費は低くなる

例1)
・支払う側の年収600万円、会社員
・受け取る側の年収200万円、会社員
・0~14歳の子供1人
の場合、婚姻費用は10~12万円/月

例2)
支払う側の年収1000万円、会社員
受け取る側の年収100万円、会社員
0~14歳の子供1人
の場合、婚姻費用は18~20万円/月

また、日本弁護士連合会が作成した養育費の新算出基準(クリックで表示)についても考慮される可能性があります。

養育費とは

養育費とは

民法877条に「1.直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。」、民法820条に「親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。」とあります。親は実子、養子に対して扶養の義務があり、養育費を支払う必要があります。

結婚しているかどうかに関わらず、親には養育費の支払いの義務があります。離婚後に親権者にならなかった親も、子どもが成人するまでの衣食住、医療などの養育費を、親権者に対して支払う義務があります。

支払い期間

一般的には離婚後から子どもが成人する20歳までが支払い期間となりますが、夫婦間で合意した場合は柔軟に決めることができます。例えば、子供が高校卒業後に就職するので、18歳までということでも問題ありません。また、大学進学するため22歳までということでも問題ありません。

費用

婚姻費用と同様に、東京家庭裁判所の養育費・婚姻費用算定表(クリックで表示)を目安として決定します。
養育費・婚姻費用算定表は、下記項目により養育費を決定しています。

子どもの人数多いと養育費は高くなる
子どもの年齢高いと養育費は高くなる
支払う側が自営業者か会社員か自営業者だと養育費は高くなる
支払う側の年収高いと養育費も高くなる
受取り側が自営業者か会社員か自営業者だと養育費は低くなる
受取り側の年収高いと養育費は低くなる

例1)
・支払う側の年収600万円、会社員
・受け取る側の年収200万円、会社員
・0~14歳の子供1人
の場合、養育費は6〜8万円/月

例2)
支払う側の年収1000万円、会社員
受け取る側の年収100万円、会社員
0~14歳の子供1人
の場合、養育費は10〜12万円/月

また、日本弁護士連合会が作成した養育費の新算出基準(クリックで表示)についても考慮される可能性があります。

婚姻費用と養育費の違い

前述の通り、婚姻費用と養育費は支払い期間や対象が異なります。以下が比較表です。

費用支払い期間支払い対象
婚姻費用結婚中配偶者、子ども
養育費離婚後、子供が成人するまで配偶者

費用は配偶者の生活費が含まれる分、婚姻費用の方が高くなります。
例1)
・支払う側の年収600万円、会社員
・受け取る側の年収200万円、会社員
・0~14歳の子供1人
の場合、婚姻費用は10〜12万円/月、養育費は6〜8万円/月

例2)
支払う側の年収1000万円、会社員
受け取る側の年収100万円、会社員
0~14歳の子供1人
の場合、婚姻費用は18〜20万円/月、養育費は10〜12万円/月

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投稿者プロフィール

吉川 樹士弁護士
弁護士。東京アライズ法律事務所所属。著作に「3訂 終活にまつわる法律相談 遺言・相続・相続税」、「相続実務が変わる!相続法改正ガイドブック」など。モットーは依頼者様と弁護士が対話を通じて、『最善の解決イメージ』を共有すること。