両親が亡くなった後も家に住み続けたい

両親が亡くなった後も家に住み続けたい

両親の家に同居しており、両親が亡くなった後もその家に住み続けたい場合、相続人である兄弟姉妹にそのことを認めてもらう必要があります。
家に住み続けるため、相続人で現実に分けて分割する現物分割はできません。また家を売却してその代金を相続人に分配する換価分割もできません。そのため、他の分割の方法を取る必要があります。

本ページでは、両親の家に同居しており、両親が亡くなった後もその家に住み続けたい場合の遺産分割の方法について説明します。

 

家の遺産分割を行わない場合

下記の場合など、家の遺産分割を行わずに解決ができる可能性もあります。家の遺産分割を行わずに解決できれば、不動産登記を親からあなたに変更する手続きを行うのみでよいかと思います。

  • 遺言書により、あなたに家を相続する旨が書かれており、兄弟姉妹の遺留分を侵害していない(または兄弟姉妹から遺留分減殺請求が行われない)。
    遺留分減殺請求の割合についてはこちらを参照してください。
  • 遺産のうち不動産の占める割合が小さく法定相続分を侵害していないなどの事情があり、兄弟姉妹の遺産分割協議において、あなたが家を相続することに決まった。
    法定相続分についてはこちらを参照してください。
  • 兄弟姉妹がおらず相続人はあなただけである。

 

家の遺産分割を行う必要がある場合

家の遺産分割を行う必要がある場合、家に住み続けるため、相続人で現実に分けて分割する現物分割はできません(そもそも、家屋を現物分割することが一般的に不可能です)。また家を売却してその代金を相続人に分配する換価分割もできません。
そのため、下記の分割のいずれかの方法を取りますが、共有分割は、後日、相続人の間に問題を残すおそれが大きいので、できるだけ代償分割によることが理想的であると考えられます。

  • 代償分割
    代償分割とは、遺産を多く取得した相続人が他の相続人に対して代償金を支払って、共同相続人の間の過不足を調整する分割方法をいいます。
    遺産として当該不動産のほかに現金・預貯金等がなく、不動産を取得する相続人にも固有の現金・預貯金等がなく、大証金を支払う資力がない場合には、代償分割はできないことになります。
  • 共有分割
    共有分割とは、現物分割が困難で、相続人が他の分割も望まない場合には、当該不動産の持分を法定相続分などの割合で決め、その割合で共有名義にすることをいいます。
    共有分割は、遺産分割手続き上簡易な方法ですが、後日他の相続人から共有物の分割請求訴訟の提起をされるおそれがあります(民法258条1項)。その際、他の相続人の持分について価格賠償がその資金不足によりできない場合には、裁判所によって競売を命ぜられる場合もあります(同条2項)。また、共有者の一部の人が死亡した場合には、更にその相続人の共有者となって権利関係が複雑になります。

 

両親の家に同居しており、両親が亡くなった後もその家に住み続けたい場合の遺産分割の方法について説明しました。
自身の状況について詳細に相談したい、代理人を依頼したいなどのご要望があれば、当事務所へのご相談をご検討頂ければと思います。